投稿者: oichan

  • 「テンポを守らなきゃ」が抜けないまま、クラシックギターを弾いている

    クラシックギターを練習していると、

    「うまくいかない理由って、指の問題だけじゃないな」

    と感じることがあります。

    最近よく引っかかっているのは、

    テンポとの向き合い方です。

    フラメンコで身についた考え方

    自分は、以前フラメンコギターをやっていました。

    フラメンコでは、

    **コンパス(時間の型)**に合っているかどうかが

    とても大切です。

    「今ここにいる」

    「ここでズレたらいけない」

    そんなことを意識しながら、

    常にリズムを外さないように弾いてきました。

    そのため、

    • 難しいところでも
    • 完璧な音でなくても

    まずはリズムを守ることを優先する

    自然と身についていたように思います。

    クラシックギターでは、少し違う感覚が出てくる

    クラシックギターでは、

    という考え方が、

    フラメンコとは

    少し違うところが大切にされます。

    • 音の正確さ
    • 音色
    • フレーズのまとまり

    その中で、

    無理にインテンポにこだわらず、

    テンポの揺らぎ(ルバート)を使うのも一つの手

    といったアドバイスをいただくことがあります。

    頭では理解できるのですが、

    実際に弾いてみると、

    なかなか簡単ではありません。

    気づくと、インテンポで弾こうとしている

    難しい箇所に差しかかっても、

    「まずはリズムを外さないように」

    と考えてしまいます。

    その結果、

    • 音に余裕がなくなっても
    • 少し荒く聞こえても

    インテンポで進めようとします。

    フラメンコで培った

    「ズレちゃいけない」という意識が、

    今もどこかで働いているのだと思います。

    譜読みより、耳が先に動く

    新しい課題曲に取り組むとき、

    まず演奏動画を聴いて

    全体の流れをつかむことが多いです。

    譜読みがあまり得意ではないこともあり、

    耳で覚えた感覚を頼りに

    曲を形にしていきます。

    あとから気になってくるテンポのこと

    ある程度弾けるようになると、

    こんなことが気になり始めます。

    「このテンポ感、

    楽譜に書いてあるテンポと合っているのかな?」

    メトロノームを使ってみると、

    思ったように合わないことがあります。

    耳で覚えた流れと、

    楽譜に書かれたテンポとの間に

    ズレがあることに気づきます。

    今、感じていること

    今はクラシックギターを弾いていますが、

    ふとした瞬間に、

    昔の感覚が顔を出すことがあります。

    それが助けになることもあれば、

    少し弾きづらさにつながることもあります。

    今はそのあたりを

    試行錯誤しながら練習しているところです。

    おわりに

    まだ答えが出たわけではないけど、

    今はそんなことを考えながら練習しています。

  • ギターの話。途中でやめて、また始めた話

    少し、昔の話をさせてください。

    ギターを始めた最初のきっかけは、

    あるテレビ番組で見たフラメンコギターの演奏でした。

    あの音、あの迫力に一気に引き込まれて、

    「自分も弾いてみたい」と思ったのを覚えています。

    フラメンコギターを習い始めた頃のこと

    当時、フラメンコギターはレッスンに通って習っていました。

    「5年頑張って無理だったら諦めよう」

    そんなふうに、どこか期限を決めながら練習していたと思います。

    でも、フラメンコは本当に難しかった。

    技術的にもそうですが、リズムやノリ、感覚の部分が特に大変でした。

    ギターを辞める決定打になった出来事

    ある日、先生からこう聞かれました。

    「発表会があるけど、出る?」

    その瞬間、頭の中は真っ白でした。

    「無理やーん」

    正直、それが本音でした。

    人前で演奏する自信なんてまったくなくて、

    舞台に立つ自分がまったく想像できなかったんです。

    結果的に、

    発表会への不安や怖さも、ギターを辞める理由の一つになりました。

    今振り返ると、

    演奏そのものより「人前で弾くこと」が一番怖かったのかもしれません。

    フラメンコを習っていた頃に出会った、別のギターの世界

    フラメンコギターを習っていたその頃、

    強く印象に残った映像があります。

    テレビCM「充実野菜」で、

    **村治佳織さんが演奏する《蜂雀(El Abejorro)》**を見たときです。

    「こんなギターの世界もあるんだな」

    フラメンコとはまったく違う音楽なのに、

    なぜか強く心に残りました。

    このとき、

    初めてクラシックギターという存在を意識した気がします。

    25年後、YouTubeがくれた再スタートのきっかけ

    それから月日が流れ、

    ギターからも少し距離を置くようになりました。

    そして約25年後。

    YouTubeで偶然目にしたのが、

    猪居亜美さんが《蜂雀》を

    どれだけ速く弾けるか、という企画で演奏している動画でした。

    あの曲だ、とすぐに分かりました。

    動画を見ているうちに、

    フラメンコを習っていた頃に見たCMの記憶もよみがえり、

    「もう一度ギターを弾いてみたい」という気持ちが

    自然と湧いてきたんです。

    これが、

    クラシックギターを始める決定的なきっかけでした。

    今度は、クラシックギターを習うことにした

    フラメンコを習っていた頃とは別の先生に、

    今はクラシックギターを習っています。

    フラメンコのときと同じように、

    クラシックギターもレッスンに通って学んでいます。

    フラメンコでは、

    対面で運指を教わりながら、

    楽譜を使わずに弾くことがほとんどでした。

    実際、自分も楽譜は読めませんでした。

    一方で、

    クラシックギターは楽譜が前提の世界です。

    「今度こそ、楽譜を読めるようになりたい」

    そう思ったのも、

    クラシックギターを選んだ理由の一つです。

    今でも譜読みには時間がかかりますが、

    できるだけTAB譜に頼らないようにしています。

    また聞かれた、あの質問

    クラシックギターを習い始めてしばらくした頃、

    また、あの質問をされました。

    「発表会があるけど、出る?」

    正直、

    フラメンコを辞めたときの記憶がよみがえりました。

    「また逃げるのか?」

    「また同じ理由で辞めるのか?」

    そんなふうに、自分に問いかけました。

    出てみて、初めて分かったこと

    結局、発表会に出ることにしました。

    本番は、

    めちゃくちゃ緊張しました。

    演奏も、

    決してうまくいったとは言えません。

    でも、

    弾き終わった瞬間に訪れた

    あの緊張からの解放感。

    「ああ、これか」

    そう思ったんです。

    人前で弾くことが、いちばんの原動力

    一人で趣味として弾くだけなら、気は楽です。

    ミスしても、誰にも見られません。

    でも、その分、

    モチベーションが続かないこともあります。

    一方で、

    人前で弾くと決めると、練習の質が変わります。

    発表会や本番があると、

    細かいところまで気になって、

    自然と練習を詰めていく。

    結果として、

    曲の仕上がりはまったく違うものになります。

    そして今

    今は、

    コンクールにもチャレンジしています。

    もちろん、毎回緊張します。

    本番前は、今でも逃げたくなります。

    それでも、

    人前で弾く経験が、

    自分を一番成長させてくれる。

    そう感じています。

    うまく弾けなくてもいい。

    演奏が思うようにいかない日があってもいい。

    それでも、

    またギターを手に取ってしまう。

    たぶんこれが、

    自分が今もギターを続けている理由なんだと思います。